
患者さんから「先生に症状をうまく伝えられないくて困ている」って話をよく聞くんだけど。何かいい方法はないかな?

ただ、思い付きで話しても、うまくつたわらないよ。うまく伝えるためには ”技術”、テクニックが必要なんだよ。参考になるよ
- お医者さんを前にして緊張しても大丈夫です。
- ズバリ、事前にメモを用意しておく、事前に渡しておくことなお、良し!
- メモの書き方を実例を交えて分かり易く紹介します。
症状をうまく伝えることは難しい
お医者さんを前にして自分のつらい症状を上手に伝えることは難しいことです。
リハビリの時間に実際に患者さんから、「先生に、うまく病状をつたえられなくて困っています。」という相談を受けることは大変多いです。
悩んでいるのは、あなただけでは ございません。
あたくしも、医療職だからある程度は伝えることはできますが、この仕事に就く前の自分を想像すると、やっぱり、うまく伝えることはできていなかったと思います。
そう、上手に自分の症状を伝えるためには伝えるための技術・テクニックが必要なんです。
解決法 メモを作成する。事前に渡しておく!
先生を前にすると緊張して、言いたいことの 1/10 も言えません。怖そうだし、忙しそうだし、、、。
だからメモの作成は必須です。
では具体的に、どのようなメモを作成し、用意しておけば良いのでしょうか?
ズバリ、OPQRST法
これは医学生が、患者さんへの問診の仕方として、広く習っている方法で、OPQRST法 といいます。 語呂合わせで覚えているそうです。
O(Onset)はいつから症状が出たのか
P(palliative/provocative)症状がよくなる(悪くなる)行動、
Q(quality/quantity)は症状の様子、
R(region/radiation)は症状の場所、
S(associated symptom)はその他の症状、
T(time course)は時間の経過です。
はっきり言って、あたくしにはこの、オー・ピー・キュー・アール・エス・ティー の覚え方は無意味ですね。
だって、それぞれのアルファベットが意味する英語の意味がわからないですもん。(さすが、医学部生ですね。頭の構造がちがいます。)
わかりやすい日本語で教えてください。
それでは、頭文字のことは脇においておいて、この記事をメモっておいてください。
私がわかりやすい、日本語で書いてみました。
- いつ
- どんな時に
- どのような痛みが
- どこの部位に
- その時に一緒に出る気になる症状
- 期間
腹痛を例にして、作成してみました。
- 「2日前から痛み始めました。←(いつ)
- 特に決まっていませんが、痛い時は横になると多少楽になります。←(どんな時に)
- ズキズキした痛みが←(どのような痛みが)
- 左のお腹の横に強く出ます←(どこに)
- 少し体が熱っぽいです。←(一緒に起こる症状)
- 夜ひどくなり、朝になると少しやわらぎます。←(時期・期間)」
といった具合です。
経過は時系列に沿って伝えるようにしましょう。症状を伝えるときには、一番困っている(気になる)症状を主にして伝えるようにしましょう。
また、痛みの性質を細かく伝えることが大切です。 お医者さんは、この痛みの違い で痛みの原因をある程度絞ることができるのです。
では、役に立つ痛みの表現の仕方の例をみてみましょう。
役に立つ痛みの表現
鈍い(にぶい)
お腹の痛みの時に使用されています。いわゆる「鈍痛」という表現の痛み。周期的にお腹全体が何となく痛いという時に使用されています。
鋭い・刺すような
これもお腹の痛みの表現で良く使われます。 知覚神経が刺激されて起こる腹痛です。一般に刺すような鋭い痛みを表します。
ピリピリとした
帯状発疹で発疹が収まった後の痛みの表現として良くきかれます。 服がふれるだけで、ピリっとした痛みが走るなんて表現されます。
脈打つような(ジンジン)
頭痛の時、このような痛みに悩まされることありませんか?
締めつけられるような
心臓・胸の痛みの表現で良く使用されます。心筋梗塞、狭心症
焼けるような
胸やけ。お酒の飲みすぎたあとのつらい症状。
電気が走るような ・しびれるような
坐骨神経痛の痛みは、このように表現されることが多いです。
重たい感じ
腰周りの痛みを表現する時に良く聞く表現です。
気を失うような
表現しきれない程、痛い時でしょうか。。めったに使いませんね。
痛みの期間・時間の表現
- 「瞬間的な痛みです。」 例、体重をかけた時だけ足首が痛くなります。
- 「5〜10分位続いて収まりました。」
- 「15〜30分くらいで収まります。」
- 「特に痛い時間帯があります。」(朝に痛みが強いです。昼に、、、、夜に、、、、)
- 「長く続き、強弱があります。」(頭痛の表現など)
- 「1日中痛いです。」(骨折の痛みなど)
今まで以上に自分の体の状態に耳を傾けてみましょう。痛みにも様々な種類があります。
日常生活への影響をつたえましょう。
痛みが原因で日常生活に支障をきたしていれば、そのことを伝えましょう。
- 痛くて、夜眠れません。
- 痛くて、仕事や家事が出来ません。
- 痛くて、食事がとれません。
上記を伝えると、お医者さんも、治療のペースをあげていかなきゃ。とか、栄養のことも考えなければと、よりあなたにとって必要な治療法を採用してくれます。
まとめ
これらを上手に伝えることができたら、その後の治療もスムーズに進みますよ。
医師は問診をもとにして、治療方針をたて、実施する検査を決めるのですから。
今度病院にかかる時に是非参考にして下さい。また万が一入院する時にお役に立つ記事も作成しました。
是非ご覧になってください。
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